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2014.10.23 Thursday

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2011.01.24 Monday

旅と自転車を愛する人へ

いやはや、本当に驚いた。
脱帽!

旅を愛する人、自転車を愛する人、すべての人にお勧めの本です。


正直「軽く楽しく読める自転車旅行記」程度の認識で出張の暇つぶしにと携えたのだけれど、
気がつけば夜遅くまで読み耽り、そして帰りの電車の中でも手が止まらず一気に読み終えてしまった。

例えば『深夜特急』が熟成した芳醇なワインだとしたら、この本はもぎたての果肉弾ける果実だ、とでも言えるのかも知れない。
本を読むことによって、激しい衝動を覚えるのは久しぶりだ。


しかし解説の椎名誠も指摘しているけれど、このタイトルはないと思う。
もっとピュアでワイルドな名前こそが相応しいでしょう。
この作者の唯一の欠点はネーミングのまずさで、
2作目、3作目のタイトルもこの処女作よりはマシとは言えイマイチの感は拭えないし、(未読だけれど)
ペンネームもなんかこう、漢字の方が良いと思いません?


・・・なんてケチをつけたとしても、この本の価値が下がることはない。

「人生は旅であり、人はみな旅人である」という思想に従えば、
かつてのマルコ・ポーロや松尾芭蕉がそうであったように、
同時代に生きる人間を揺さぶる何かがある、そんな旅行記です。



JUGEMテーマ:読書
2010.04.22 Thursday

1Q84 BOOK3

発売されたばかりの村上春樹『1Q84 BOOK3』を一足先に読み終えた友人が譲ってくれた。
彼に貸していたBOOK1と2も戻ってきたので、今3冊が丸々手元にある。
感謝、だけど、読み終えるのが早すぎだろ!


BOOK3では緩やかに閉じられた1Q84年の世界の中で、
天吾、青豆、そして牛河の3人がそれぞれの目的によって捜しあい、あるいは身を潜めている。

BOOK1,2の時点ではどうして天吾がふかえりとセックスをしなければならなかったのか、
その必然性が(精液を搾り取ること以外に)疑問だったけれど、今回読み進めてみて納得した。
まぁ、ある意味、精液を搾り取ること自体が目的だったということなんでしょうけどね。

他の登場人物が輝きすぎて、
一番普通の存在である(そして普遍的な「僕」である)天吾がいまいち目立っていないのが気になる。
また青豆は本当に対価を払っているのか? ずっと村上春樹を読み続けてきたせいか、
話がうまく行き過ぎている点に逆に不安を感じる。

いくつかのポイントに焦点が当てられて掘り下げられている為、
前巻までよりも濃密な反面、広がりにやや欠ける感じもする。
投げかけられた最大の謎は(予想通り)ほったらかしのままだし。

等々のいちゃもんはつけているが、ぐいぐいと読み手を引き込むハルキ的文力は健在で、凄いと思う。
3人称になったことと、従来よりも比喩が目立たなくなったことで、
よく言えば地に足が着いた、わるく言えばやや普通っぽい文章になってはいるものの、
やはりこの文力はこの人にしか醸し出せない。

BOOK4もあるのかな?
BOOK3を読み終えた段階では、これで終わっても良いといえば良いけれど、
残された未消化の問題があまりに多いことが気にかかる。
どこかのインタビューで村上氏が語っていた
「自身のキャリアでもっとも長い話となる」
という言葉を信じて、BOOK4の発売を待つとしよう。

現在のところでは、ハルキ流エンターテイメントの集大成、という感想に変わりはない。
ビーチ・ボーイズの『ペット・サウンズ』がブライアン・ウィルソンの『スマイル』へと昇華したように、
『世界終わりとハードボイルド・ワンダーランド』の「次」が『1Q84』である、
と断言しても良い。
『カフカ』に足りなかったものがこの物語にはある。



JUGEMテーマ:村上 春樹



2010.02.07 Sunday

ただ栄光のためでなく

評価:
ランス アームストロング
講談社
¥ 800
(2008-06-13)

我ながら馬鹿みたいだと思うけれど、
ファッションから身体の動かし方から考え方から生活から、
すべての基準が
「いかにたのしく自転車に乗れるか」
ということに傾きつつある。

誰かと話をするときに自転車のことを持ち出すと、
「楽しそうだね」
と言われ、ああそうともめちゃくちゃ楽しんでるよ、と胸を張って答えたくなる。
実際には言いませんけどね。

で、読んでる本もやっぱり自転車のことかよ、
と言われるのは百も承知で、なおかつ紹介したくなるのがこの本。

自分が自転車に興味を持つようにならなかったら、
おそらくこの本を手に取ることもなかったし、
ランス・アームストロングというアスリートの半生を知りたいとも思わなかっただろう。

それまでの僕にとって、ランスとはシェリル・クロウの元カレという程度に過ぎなかった。
それは僕がシェリルのことを高く評価しているということの裏返しでもあったのだけれど。
現役のアーティストで、プライベートのことまで知ってる人なんていないしね。

余談はともかく、
自転車云々は関係なくこれは素晴らしくスリリングで、エンターテイメントで、感動的で、
つまりは素晴らしくアメリカ的な本だと思う。
人は強くなったときにはじめて優しくなれる――ってまるでフィリップ・マーロウみたいだね。




JUGEMテーマ:読書 



2009.09.17 Thursday

book3

やっぱり、という感じだけど続巻の執筆が明らかになりましたね。
村上春樹の『1Q84』。

前にも書いたかもしれないけれど、
『ねじまき鳥クロニクル』第3部みたいにはなって欲しくないな。
ひとつの物語としての完結を見てみたい。

感想はそれからでも遅くない。


ところで、御他聞に漏れず読んでしまった”元祖”、ジョージ・オーウェルの『一九八四年』。
新訳初版本は誤字脱字が多いのが気になって、
小川洋子の『ミーナの行進』に登場する主人公の叔母さんのように思わず出版社へメールをしてしまった、
というのは本文とは全然関係のない話ですが、
この「最も読んだつもりになっているランキング」ベスト1の本が、現代社会をあまりにもリアルに予言していて怖くなった。

ここでの「現代社会」とは北朝鮮のような独裁国家を指すのではなく
(どこかの書評では「北朝鮮を髣髴とさせる」と書いてあった)、
まさに今僕たちが暮らしているこの日本社会のこと。
組織で白を黒、と洗脳している社会の姿は戦前も戦後も全く変わっていない、
と鋭く指摘している保坂正康の良書と見事にリンクしている。
この2冊は続けて読むことをお勧めします。


岡田外務大臣が掘り起こそうとしている核持ち込みに関する密約も、
本質的には同じこと。

個々と組織と国家の「善なる気持ち」が全てイコールであれば我々はとてもハッピーなんだろうけれど、
現実的にはむしろ相反する要素が多く詰まっていて、
上位機関が下位のものを押し潰していくという構図が出来上がってしまっている。

村上春樹が糾弾し続けているのもまさしくそういった構図なんだけど、
特に去年辺りから個人を含むマイノリティに天秤が傾きつつある感がある。

最近の一連の現象がリンクして既存のこちこちに固まったネットを駆逐して新たなネットを構築しているような、
そしてそのネットが更に広がっていくような気がする。

ひょっとしたら僕たちは今、明治以降初めて遭遇する歴史の大きな転換点を経験しているのかも知れない。



JUGEMテーマ:村上 春樹 
評価:
ジョージ・オーウェル
早川書房
¥ 903
(2009-07-18)

2009.08.16 Sunday

本物と偽物

休日ば甲府の朗月堂をぶらぶら。
そこで何気なく手に取った本が実に面白くて、
半日で読み切ってしまった。

ここ数年アンティークの家具や雑貨に興味が沸き、購入してきたが、
それと同時に言わば『付け焼刃』的な知識が付いてきてしまった。

ブランドだったり、能書きだったり、希少価値だったり、
そんなもの何一つ知らずにただ現品の美しさ、格好良さに目を奪われていた時の感覚。
この本を読んでいるとそのときめきが蘇ってきた。

『感動』した上で『知識』を得る、それが理想ですよね。
しかし見栄だったり、嫉妬だったり、失敗を恐れての消極性だったり、
色んな要因で捻じ曲がってしまいがちだけど。

「他人が使っている物を欲しくなった事はありませんか?」



JUGEMテーマ:アンティーク
2009.06.25 Thursday

1Q84

村上 春樹
新潮社
¥ 1,890
(2009-05-29)

村上 春樹
新潮社
¥ 1,890
(2009-05-29)

読みはじめました。

 流行に乗ってハードカーバーを買ってしまったけれど、
これでしばらくの間は楽しい時を過ごせるので好しとしよう。

ところで、
第1章で主人公の女性がタクシーのカーオーディオに聞き惚れる描写が・・・

『音が深く、倍音がきれいに聞き取れる』
『機械は真っ黒で、つつやかに誇らしそうに光っていた』
『たくさんのつまみがつき、緑色の数字がパネルに上品に浮かび上がっている』




それって……


mc2000



2009.02.16 Monday

壁と卵

村上春樹のエルサレム賞授賞式でのスピーチが話題になっていますね。

僕がまだ中学生のころからずっと彼の作品を読んできているけど、
自分の中でのハルキ像にそぐわない違和感を感じたのが『アンダーグラウンド』だった。
社会的な事柄に関心が薄いと思っていた作家が、
どうして地下鉄サリン事件という社会性100%の問題を取り上げたのだろう?

しかし、振り返ってみると例えば『ねじまき鳥クロニクル』でノモンハン事件を取り上げたときとか、
『羊をめぐる冒険』で組織を打倒するためにわが身を犠牲にした「鼠」とか、
物語の奥底では社会というものに対する蠢きが常に胎動していたのだと思う。

その巧妙に隠されていたもの(ぶっちゃけ『正義感』と呼んでもよい)
が作品の表面に現れるようになってきたのは、
作家自身の意識の変化か、『目に見えることしか信用しない』時代の流れか、
その両方によるものなのか。

いずれにせよ村上春樹という人は首尾一貫しているということがよくわかりました。
例えがいいかどうかわからないけれど、
ビートルズで言うと『青盤』のラストから『赤盤』の最初のほうへ遡っているような感じ。
複雑なのもシンプルなのもみんなビートルズ。


JUGEMテーマ:村上 春樹
 
2009.01.20 Tuesday

ローマ人の物語

ローマ人の物語〈29〉終わりの始まり(上) (新潮文庫)
ローマ人の物語〈29〉終わりの始まり(上) (新潮文庫)
塩野 七生


『ローマ人の物語』もようやくここまで読破。
この巻の主人公と言ってもいい最後の五賢帝、
マルクス・アウレリウスは魅力的ですね。
同時代だけでなく後世の人間にも認められる誠実な人柄ながら、
次々と勃発する困難に翻弄されていく姿は悲劇的ですらある。

学生の頃は横山光輝『三国志』他の影響で中華帝国にどっぷり浸かっていたけれど、
ここ数年は理知的なローマに惹かれている。

この少し前の巻の話だけれど、
五賢帝の一人、ハドリアヌスによってユダヤ人のディアスポラ(離散)が決定的となったとは知らなかった。
まさに今行われているイスラエルのガザ侵攻もその発端はすべてローマ時代に萌芽したと考えると、
またその原因も必然の運命によるものだったとすると、
一層感慨深いものがあるなぁ……。


JUGEMテーマ:イスラエル


2008.09.28 Sunday

海老名に行く

アンティーク家具のお店を訪ねて海老名へ。

イギリスのアンティークには――日本の古民家に通じるような――シンプルさと深さが共存していて、ときめきます。

実際、イギリスのヴィクトリア〜ジョージ5世の時代は日本でいう明治〜昭和初期だし、
グローバルにその時代共通の価値観があったのかもしれませんね。

凝った装飾の豪奢なものよりも、庶民が日常に使う簡素な家具に目が行くのは僕の性。


今日の出費
高速代 1000円 (家族でワリカン)
HMVのサイトで購入したLP 16000円
 ・Beck ”Modern Guilt”
 ・Brian Wilson ”That Lucky Old Sun”
 ・Bob Dylan ”Bootleg Series: Vol.8: Tell Tale Signs”
 ・Feist ”Reminder”

最近の曲に興味が沸いてきたのはNAPSTER効果。


それから、1000円以下の出費の為書きませんでしたが、
昨日、ここのところお気に入りの漫画『ナチュン』の4巻が書店に並んでいたのでゲットしました。
こういうワケがわからなくて深い漫画は貴重だよなぁ。





Modern Guilt [Analog]
Modern Guilt [Analog]
Beck
That Lucky Old Sun
That Lucky Old Sun
Brian Wilson
Bootleg Series, Vol. 8: Tell Tale Signs - Rare and Unreleased 1989-2006
Bootleg Series, Vol. 8: Tell Tale Signs - Rare and Unreleased 1989-2006
Bob Dylan
The Reminder
The Reminder
Feist
ナチュン 4 (4) (アフタヌーンKC)
ナチュン 4 (4) (アフタヌーンKC)
都留 泰作

2008.08.26 Tuesday

ドスちゃんとフジオちゃん

地下室の手記

ドストエフスキー『地下室の手記』読了。

あまりに自意識過剰で、どうしようもなく情けない男の独白、
と言うにはあまりにも他者を意識しすぎているけれど。

この小説の本質は、実はギャグなのではないでしょうか。
思わせぶりな第一部の構成にしても、すべてが冗談だとすれば納得がいく。
チャップリンも赤塚不二夫もドストエフスキーを読んで育ったんだな!
(ひとりで納得)

でも、
腹を抱えながらも背筋に寒気を覚えてしまうのは、
地下室の住人の顔がふと自分のように見えたからなんでしょうね。きっと。




今週一週間は雨らしい。
ラレーに乗れないのが、寂しい。

でもけやき坂で中継している「報道ステーション」の市川さんが
赤が似合って可愛かったので、OKです。


P.S
そう言えば随分前にチャレンジした江川訳はあっという間にギブアップして本棚に埋もれたままだったっけ?
やはり「翻訳は生物」(By村上春樹)なのか?



JUGEMテーマ:読書


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