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2014.10.23 Thursday

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2010.04.22 Thursday

1Q84 BOOK3

発売されたばかりの村上春樹『1Q84 BOOK3』を一足先に読み終えた友人が譲ってくれた。
彼に貸していたBOOK1と2も戻ってきたので、今3冊が丸々手元にある。
感謝、だけど、読み終えるのが早すぎだろ!


BOOK3では緩やかに閉じられた1Q84年の世界の中で、
天吾、青豆、そして牛河の3人がそれぞれの目的によって捜しあい、あるいは身を潜めている。

BOOK1,2の時点ではどうして天吾がふかえりとセックスをしなければならなかったのか、
その必然性が(精液を搾り取ること以外に)疑問だったけれど、今回読み進めてみて納得した。
まぁ、ある意味、精液を搾り取ること自体が目的だったということなんでしょうけどね。

他の登場人物が輝きすぎて、
一番普通の存在である(そして普遍的な「僕」である)天吾がいまいち目立っていないのが気になる。
また青豆は本当に対価を払っているのか? ずっと村上春樹を読み続けてきたせいか、
話がうまく行き過ぎている点に逆に不安を感じる。

いくつかのポイントに焦点が当てられて掘り下げられている為、
前巻までよりも濃密な反面、広がりにやや欠ける感じもする。
投げかけられた最大の謎は(予想通り)ほったらかしのままだし。

等々のいちゃもんはつけているが、ぐいぐいと読み手を引き込むハルキ的文力は健在で、凄いと思う。
3人称になったことと、従来よりも比喩が目立たなくなったことで、
よく言えば地に足が着いた、わるく言えばやや普通っぽい文章になってはいるものの、
やはりこの文力はこの人にしか醸し出せない。

BOOK4もあるのかな?
BOOK3を読み終えた段階では、これで終わっても良いといえば良いけれど、
残された未消化の問題があまりに多いことが気にかかる。
どこかのインタビューで村上氏が語っていた
「自身のキャリアでもっとも長い話となる」
という言葉を信じて、BOOK4の発売を待つとしよう。

現在のところでは、ハルキ流エンターテイメントの集大成、という感想に変わりはない。
ビーチ・ボーイズの『ペット・サウンズ』がブライアン・ウィルソンの『スマイル』へと昇華したように、
『世界終わりとハードボイルド・ワンダーランド』の「次」が『1Q84』である、
と断言しても良い。
『カフカ』に足りなかったものがこの物語にはある。



JUGEMテーマ:村上 春樹



2014.10.23 Thursday

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